【映画批評】マダムウェブ

MARVELが疲れている?

最近MERVELの映画(MCU)の興行成績が伸びないという話題をよく耳にする。
MCUといえば「アヴェンジャーズ/エンド・ゲーム」で一区切りをして、新しいフェーズに入っている。VFXの進化は止まらない。ストーリーも進化して、新しい才能を見出そうとしている。
でもMCUは疲れている。
新しい映画には新しい刺激が必要だ。今までにない驚きを提供しないと飽きられてしまう。
いままでにないストーリー。物語は複雑化する。
VFXは進化してより物量を投入した場面を作り出すが細部に凝って全体像が見えにくくなる。
ゲームでもそうだが、シリーズものの狭い袋小路に陥っているのではないか?
マルチバースも最初は新鮮だが、来るもの来るものマルチバースでは胃がもたれる。

今作の魅力は

MCUの問題点を指摘したが、今作も興行収入ではMCU最低になりそうだ。
ではこの「マダムウェブ」面白くないのか?
否、私は面白かった。
主人公はスーパーパワーも持っていない。持っているのは未来予知だけ。
圧倒的な暴力にさらされようとすると、それに対抗するには予知を利用する知恵がいる。
この弱さが以前からの力のインフレに歯止めをしていて、そこが気持ちが良い。
弱い主人公がより弱いものたちを凶悪な存在から守っていく。
設定にも違和感がなく、一つのヒーロー映画として成立している。
あとファンなら気づく小さなネタがあったり、とても楽しめた時間だった。
彼女たちの未来を続編で観てみたいが、どうもそれはなさそうな状況である。


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