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スケアクロウとななんだろう？

午前10時の映画祭にて
1973年の作品。監督はジェリー・シッターバーグ
主演はジーン・ハックマンとアル・パチーノ
「スケアクロウ」というタイトルはどこからきているのだろう。
スケアクロウとは”かかし”を意味する。
劇中かたられるが二人の男がそれぞれ”かかし”を思う感情に違いがある。
ジーン・ハックマンは粗暴で強引で計画性の無い男。
彼は言う。かかしがカラスを追い払うのは相手に恐怖を与えるからだと。
アル・パチーノは押しは弱いが相手と笑いで繋がろうとする。
彼は言う。かかしはカラスを笑わせて、畑を荒らすのをやめてもらう。
そう二人のカラスに対する感情がそのまま彼らの人となりを表していく。
それゆえに欠点ばかりの彼らが反発しながらも、お互いを理解していく。
その時代のアメリカの矛盾や問題を描きつつバディの行く末を描く作品。

二人の名優

とても好きな二人の俳優。ジーン・ハックマンとアル・パチーノ
のちに大俳優としてアカデミー賞を受け取る二人だが、この映画ではまだまだ若手。
ではあるが瑞々しく鮮烈な印象を与えてくれる。

刑務所から出てきたところで、社会とも順応できていない。
でもこれから先のことを不器用に見つめている。方向が正しいとも思えないのだが。
そんな二人がアメリカという社会を鮮明に描ききっていることが、これ以後の成功につながっていると言えよう。